掲載日:2015年03月30日 試乗インプレ・レビュー
取材・写真・文/野岸“ねぎ”泰之
ホンダのDio110の初代モデルは2011年7月に国内販売を開始し、同社の原付2種スクーターのスタンダードモデルとして人気となった。そのDio110が2015年3月にフルモデルチェンジを実施。走破性の高い14インチサイズのタイヤはそのままに、アイドリングストップ機構を採用したeSPエンジン搭載し、フレームも一新した。環境性能と動力性能を共に高めて登場した新型Dio110だが、その使い勝手や走りはどのような進化を遂げているのだろうか。早速、装備や走りをチェックしてみよう。
外観のイメージは前モデルをうまく引き継いでいる印象だ。車体デザインはより立体的でシャープなものになったが、前モデルと同じ前後14インチのタイヤを採用していることや、大きくV字に切れ上がったウインカーレンズを採用したフロントフェイスなどの車体構成は、一目でDio110とわかる顔つきながら、より精悍な雰囲気となっている。
一方、中身は大きな進化を遂げている。まず、エンジンは空冷モデル初となる、環境性能と動力性能に優れたeSPエンジンを採用し、アイドリングストップ機能を搭載。最大トルクは9.3Nm/5,500rpmに、最高出力も6.6kW/7,500rpmへとパワーアップさせながら、燃料消費率は60km/hの定地走行で57.9km/L、WMTCモードで55.6km/Lと大幅に向上させ、クラス屈指の低燃費を実現している。フレームについてもパイプ構成が全面的に見直され、剛性を確保しつつも前モデルに対して約3kgもの軽量化に成功した。
メーターパネルには前モデル同様に140kmスケールを採用。そこまでの動力性能はないのだが、海外では人気を左右するポイントのようで、このマシンがグローバルモデルであることの証しとなっている。他のユーティリティ面に目を向けると、シート下のメットインスペースは約18Lで、フルフェイスヘルメットがひとつ入る大きさ。荷掛フックやフロントインナーラックといった、スクーターに求められる必要最低限の機能を装備するほか、リアにはオプションのトップボックスの装着が容易な大型のアルミ製キャリアを装備している。また、左ブレーキレバーの根元には、握った状態でレバーをロックできるパーキングブレーキを装備。このクラスでビジネスモデル以外に採用されることは珍しいが、坂道での駐輪時などに便利なのでありがたい。装備面では細部の作り込みにコストダウンの陰が見え隠れする部分もあるが、実用性が高いものを過不足なく採用している印象だ。
ホンダ
Dio 110 / BASIC|ディオ110 /ベーシック
新車の価格相場
17万7800円〜25万3000円
中古車の価格相場
9万円〜27万8000円
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